「インバウンドマーケティング」という言葉をご存じでしょうか。インバウンドマーケティングは、現代のデジタルビジネスにおいて、重要なマーケティング手法です。
この記事では、インバウンドマーケティングとは何か、目的や効果、どのような手法があるのかを解説します。
インバウンドマーケティングとは、「顧客が自発的に興味を持った内容から、購買へと繋げるマーケティング手法」です。例えば、SNSやブログでの情報発信から購買へ繋げる動きはインバウンドマーケティングの1つと言えます。
その他にも、SEOによる検索キーワードからの顧客獲得やセミナー、最近ではウェビナー(ウェブ上でのセミナー)などもインバウンドマーケティングに当てはまります。
逆に、テレビCMや広告などの「企業からユーザーへ一方的に発信し、購買へと繋げるマーケティング手法」をアウトバウンドマーケティングと言います。
インバウンドマーケティングの目的は、見込み顧客・潜在顧客が自発的に顧客となり、自発的にリピーターとなること、「企業や商品のファン」を作り、長期的な購買意欲を育成していくことです。
インバウンドマーケティングが重要視される理由としては「人一人が触れられる情報量が増えた」というのが大きいでしょう。2000年代後半よりスマートフォンが普及、それに合わせてSNSなどのWebコンテンツが急速に発達し、誰でも簡単により多くの情報に触れる機会が増えました。
そんな中で、今までは企業が一方的に発信するテレビCMや広告を見て、受動的に購買していたのが、情報過多の中で自分に必要な情報を取捨選択し、購買する能動的な方へと顧客の意識にも変化が現れました。
そのため、より多くの顧客を獲得するためには、企業や商品に興味を持ってもらうインバウンドマーケティングが重要視されるようになったのです。
インバウンドマーケティングには以下のような手法があります。
ここからは、インバウンドマーケティングの効果とメリットについて解説します。
皆さんは、食事をしている時に掃除や害虫駆除のCMが流れてきたり、忙しい時に興味の無い営業の電話に時間を取られたりと、テレビCMや電話営業に不快感を覚えた経験はないでしょうか。
このように、アウトバウンドマーケティングでは、企業が一方的に情報を押し付けるため、顧客に不快感を与えることがしばしばあります。
しかし、インバウンドマーケティングの場合、顧客が自発的に企業や商品の情報を求めてやってくるため、ファーストアプローチで顧客の印象が悪くなるということがなくなります。
アウトバウンドマーケティングの場合、テレビCMやWeb広告など掲載にそれなりのコストを必要とします。また、例えばテレビCMを放映する時間帯や、Web広告の掲載場所によっては莫大なコストが必要になるケースもあります。
しかし、インバウンドマーケティングの場合、上で紹介した手法を見て察した方も多いかと思いますが、そのほとんどが無料で提供されているサービスで賄うことができます。SNSや動画制作など運用・制作するためのコストは発生しますが、テレビCMやWeb広告にかかるコストに比べるとかなり少なくすみます。
その上、上手くアプローチできた場合、アウトバウンドマーケティングと同等かそれ以上の集客効果を発揮します。
インバウンドマーケティングは、どの手法も顧客が自発的にWebサイトやセミナー、SNSを訪れることになります。そのため、どの手法でどれだけの集客が見込めるのか、集客率や費用対効果など、マーケティング効果を数値として見える化しやすいメリットがあります。
また、Web上であればマーケティング効果を解析するツールが無料で提供されており、データを見るだけであれば、誰でも簡単に見える化することができます。
ここまで、インバウンドマーケティングのいい面を解説してきましたが、インバウンドマーケティングにも、デメリットとなる面は存在します。ここからはインバウンドマーケティングのデメリットを解説します。
インバウンドマーケティングは、アウトバウンドマーケティングと違い、顧客に見つけてもらう必要があります。
SNSやブログ、動画コンテンツなど、コンテンツを発信しても顧客から見つけてもらえなければ、その効果を発揮しません。
そのため、安定したマーケティング効果を発揮するまでには、それなりの時間が必要となります。
様々な企業がインバウンドマーケティングに力を入れている昨今、問題となっているのが、SNS等での企業アカウントの不用意・不適切な投稿による炎上です。
ひとたび炎上すれば、その内容は瞬く間に拡散され、深刻な顧客離れ、信用の失墜に繋がります。
そのため、インバウンドマーケティング、特にSNS運用を考えている場合は、社内での投稿内容基準の策定、投稿内容の精査などが必要となります。
インバウンドマーケティングは、顧客から見つけてもらうことを主体としているため、当然、企業や商品に興味の無い層にはアプローチすることが難しくなっています。
そのため、興味の無い層を取り込むためには、例えば、SNSのタイムラインにたまたま流れてきたときに、興味を持ってもらえるような発信やコンテンツ制作を考える必要があります。
最後に、インバウンドマーケティングを成功させるにはどうすればよいのか、成功させるための重要なポイントを解説します。
インバウンドマーケティングは、顧客から自発的に見にきてもらうことが重要となります。そのため、その商品がどのような顧客層に必要とされるのか、また、その顧客層はどのような情報を求めているのか、性別、年齢層、居住地、性格、課題、などターゲット層の情報を綿密に設定し、的確な情報発信、コンテンツ制作をすることが、インバウンドマーケティングを成功させるポイントとなります。
デメリットの部分でも書きましたが、インバウンドマーケティングの効果が発揮されるまでには、それなりの時間が必要となります。その時間、継続的に情報発信、コンテンツ制作をしていかなければなりません。
また、顧客は常に新しい情報を求めているケースがほとんどです。そのため、インバウンドマーケティングの効果が発揮された後も、新しい情報の発信、コンテンツ制作を継続的に続けていくこともインバウンドマーケティングを成功させるポイントとなります。
これは、インバウンドマーケティングを継続的に成功させるポイントとなりますが、一度成功したコンテンツをそのまま放置するのではなく、そのコンテンツの中でどういった部分が成功したのか、どこが顧客に刺さったのか分析しブラッシュアップすることを心がけましょう。
また、あまり上手くいかなかったコンテンツからも、このコンテンツのこの部分は顧客に刺さっていた、この部分はあまり刺さらなかったなど、コンテンツを出したら終わりではなく、常にブラッシュアップしていくことがインバウンドマーケティングを継続的に成功させるポイントです。
いかがだったでしょうか。今回はインバウンドマーケティングについて解説しました。
インターネットが発達したこのデジタルビジネス社会で顧客を獲得するためには、インバウンドマーケティングは必ずといっていいほど必要となってきます。インバウンドマーケティングを活用し、新たな顧客獲得スタイルを確立しましょう。
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