秋から冬にかけ黄金色に輝くイチョウ。その輝きはまるで太陽が木々に宿るかのように、人々を魅了します。風に揺れる葉たちは、空を舞う黄色の羽のように美しく、街路樹としてはもちろん、歴史的な庭園にあっても、その存在感は誰もが目を奪われるほどです。
イチョウは千年以上の時を超えて生き続ける生きた化石であり、そのたくましさと優雅さが調和した姿は、まさに自然の芸術品と言えるでしょう。
今回は、そんな誰もを釘付けにする美しいイチョウが見られる、和歌山県内のおすすめ名所を7選ご紹介します。
和歌山県内でおすすめのイチョウの名所7選
1.和歌山城
和歌山市を象徴する歴史的建築物「和歌山城」。そんな和歌山城にも美しいイチョウを鑑賞できるスポットがあります。場所は和歌山城南側にある空堀、一般駐車場の出入り口にある不明門付近。
見頃になる11月中旬から黄金色に紅葉した美しいイチョウ並木を見ることができます。イチョウの葉が落ちた路面は、黄金の絨毯を敷いたかのように艶やかです。
2.丹河地蔵の銀杏
丹河地蔵(たんがじぞう)の銀杏は和歌山県日高郡みなべ町にある、一株のイチョウです。幹周は胸高で4.3m、高さ約25m、樹齢およそ300年以上を誇る大樹です。
現在も生育が盛んで、秋~冬にかけ枝いっぱいの黄金の葉に、たくさんの銀杏をつけます。
イチョウはこの一株しかないものの、樹齢300年を超える黄金の大樹は雄大かつ煌びやかで見ごたえ抜群です。
3.福定の大銀杏
福定(ふくさだ)の大銀杏は和歌山県田辺市中辺路町にある宝泉寺の境内にある大銀杏です。そのそびえ立つ大樹は樹齢400年以上をほこり、幹周は約6m、高さは22mにも達します。
近くで見ると、無数の枝が広がっており、黄金に彩られた枝の数々は稲光のような神秘的な様相を醸しています。
この福定の大銀杏は、県内でも1番のイチョウの名所として有名で、町指定天然記念物にも指定されています。見頃は11月中旬~11月下旬ごろ。
4.賀茂神社
賀茂神社は和歌山県紀の川市にある神社で、11月中旬から境内にて黄金色に輝く巨大な公孫樹を見ることができます。この公孫樹は、賀茂神社の御神木でもあり、その樹齢はなんと800年を超えるとか。
幹周は5.45m、高さ約30mの大樹には、枝いっぱいに黄金に輝く葉がなり、シーズンにはこの公孫樹から落ちる葉によって境内が黄金の絨毯で埋め尽くされます。
御神木の落ち葉でできた黄金の絨毯・・・なにかとてつもないパワーを貰えそうですね!
5.丹生酒殿神社
丹生酒殿神社(にうさかどのじんじゃ)は、和歌山県伊都郡かつらぎ町にある神社です。この丹生酒殿神社の境内には巨大なイチョウの木が鎮座しており、見頃の時期になると境内を黄金色に染め上げます。
樹齢はおよそ300年、幹周は5.26m、高さは25mとこちらも負けず劣らずの大樹で、木の根元には「境内を黄に敷きつめて大いちょう」と刻まれた句碑があります。
見頃は11月中旬~12月初旬で、シーズンにはイチョウのライトアップも行われます。
6.堀越癪観音
堀越癪観音(ほりこししゃくかんのん)は和歌山県かつらぎ町にある寺院です。この堀越癪観音の敷地内にあるのが樹齢200年を超える大銀杏です。見頃になると寺院内全てを黄金色に染め上げ、参拝者を出迎えます。
紅葉の他にも、7月には銀杏の葉を煎じた緑茶が振舞われます。イチョウと胃腸を掛けた「イチョウ飴」と呼ばれる胃腸薬などもあり、バラエティに富んだスポットとなっています。
7.光泉寺
光泉寺(こうせんじ)は和歌山県東牟婁郡古座川町にある寺院です。この光泉寺の敷地内にあるのが、樹齢400年を超える幹周6m、高さ約30mの大銀杏です。
光泉寺の大銀杏の一番の特徴は「子授けの銀杏」と呼ばれていることでしょう。
江戸時代の後期、1人の医者の夢枕に銀杏の木の精だと名乗る女性が立ち「村人たちが畑づくりのために銀杏の木を切ろうとしている、助けてほしいと」訴えました。
その医者は、村人たちを説得し銀杏の木は守られ、やがて銀杏の木の周りでは農作物が良く収穫できるようになり、木にはいつしか乳房のような枝が垂れ下がるようになりました。
この民話から、子供のいない人が願掛けすると子供を授かると伝わり「子授けの銀杏」と呼ばれるようになったようです。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は和歌山県にある、おすすめのイチョウの名所を紹介しました。和歌山のイチョウはお城や神社、寺院にあることが多く、その神秘的なイチョウたちはパワースポットとしても訪れることができます。
今年は和歌山の神秘的なイチョウを鑑賞しに和歌山へ来てみませんか?