和歌山は山椒が有名!?【山椒】の謎に迫る!
和歌山の美味しい食材と聞くと、さまざまなものが思い浮かぶことでしょう。その中でも私たちが今回特に注目するのは、和歌山県と山椒の結びつきです。山椒とは、一般的にはスパイスとして使われる植物ですが、実はその全てが利用できる、まさに「捨てるところがない植物」です。日本全国で生産される山椒のうち、なんと70%が和歌山県で収穫されています。
この記事では、和歌山県有田川町の特産品である「ぶどう山椒」の魅力を深掘りし、その独特な味わいと国内外から注目される理由を探求します。さらに、和歌山県内の山椒を取り扱うネットショップや、オススメの山椒カフェを訪れた体験談もご紹介します。
和歌山県民やけど、和歌山の山椒が有名って事を知らん人も多いみたいやで
山椒ってどんな食べ物?
山椒はみかんや柚子と同じミカン科の植物で、長きにわたり香辛料や薬品として利用されてきました。その実はもちろん、山椒の花や若葉、木の皮ですらスパイスとして使用されることもあり、全ての部分が役立つので「捨てるところがない植物」とも言われています。
特筆すべきはその「味」で、舌がピリリと痺れるような刺激的な辛さがありつつもどこか爽やかで、深みのある香りが料理の味をさらに引き立てます。実は海外では「ジャパニーズペッパー」と呼ばれており、デザートにも利用され、万人に親しまれているスパイスです。
食べたことがない人は、このピリッと感を体験してみて欲しいな!
和歌山と、山椒
和歌山といえば「梅」「みかん」といった印象が強いです。しかし、日本で生産されている山椒のうち、70%が和歌山県で収穫されています。収穫数2位である高知県の3倍以上も生産しており、そのほとんどが和歌山県の中ほどにある「有田川町」で作られています。
山椒が好む環境として、「水はけがよく、乾燥した場所」という条件があります。しかしながら山椒は直射日光に弱く、質のいい山椒を持続的に栽培するのは、そう簡単な事ではありません。ですが有田川町の標高500mからなる山間の傾斜地は、日照時間も短く西日も当たらない環境のため、山椒の栽培において理想的な土地と言われています。
和歌山の豊かな自然と綺麗な水が、最高品質の山椒を生み出してるんやろなぁ(しみじみ)
なぜ和歌山の山椒は特別なの?
和歌山県有田川町で収穫されているのは「ぶどう山椒」という種類で、これは他の地方ではほとんど見ることのできない、和歌山ならではの山椒です。江戸時代に和歌山で発見されたと言われており、他の山椒と比べて果皮の厚さが大きく違います。果皮の部分は山椒の薬効成分が最も多いといわれているため、ぶどう山椒は他の山椒と比べてより強い刺激を味わうことができます。
また、海外で人気なのもこのぶどう山椒であり、山椒のために有田川町へ訪れる外国人も少なくないと言われています。
フランスの星付きレストランや、世界的なショコラティエの方にも使われているんだって!
和歌山の山椒、実際に体験!
和歌山の山椒ネットショップ「樽の味」
和歌山を代表するぶどう山椒、さらにその中でも厳選された最高品質の「紀奥山椒」を取り扱っているネットショップ、それが「樽の味」です。和歌山県の御坊市に本社を置く「樽の味」は、昔ながらの漬物を作るため、保存料着色料などの添加物を一切使用しないこだわりの漬物屋です。
そしてそんなこだわりのお店が取り扱っている山椒こそ、有田川町の中でも清水地区で収穫され、厳選された山椒「紀奥山椒」です。「みどりのダイヤ」とも呼ばれるその味は、他の山椒とは一線を画す出来栄えで、さわやかでありながらしっかりとした刺激は、どんな食材にもマッチします。ネットショップのお客様の声でも「他にはありません」「香りも刺激も別格」と大絶賛されています。
使い方やマッチする料理などについても特集してあるので、一度サイトをのぞいてみてはいかがでしょうか。
和歌山の山椒をふんだんに使ったカフェ!~実際に行ってみた~
筆者が訪問させて頂いたのは、山椒園の農家さんが「おだやかな雰囲気を味わっていただきたい」との想いで運営している、有田川町の「田舎カフェかんじゃ」です。(※2021年8月の訪問であり、現在とは情報が異なる可能性があります。最新情報は後述の公式サイトをご確認ください。)
阪和道「有田IC」より車で40分弱、かの有名な写真スポットである「あらぎ島」から、さらに山道を北へと進むと看板が見えてきます。駐車場は店舗へと上がる細道の逆側に位置しており、わかりやすいように看板が立ててあります。
道中にヤギさんと犬さんがいたよ!!(飼われているらしい)
細道を上がっていくと、ウッドデッキ付のオシャレな店舗に到着します。スリッパに履き替えて入店したところ、内部は木を基調とした落ち着いた雰囲気で、山椒を使ったお菓子や、様々な種類の山椒が販売されているスペースも。まさに、山椒づくしのカフェですね。
カフェスペース手前の大きなウッドテーブルに案内されメニューを確認すると、スープカレーやカルボナーラ、ペペロンチーノがあり、どれも美味しそうです。ちなみにセットメニューは自家製ドレッシングサラダと自家製ヨーグルトが付いてます。(当然全メニュー山椒入り!)
さんざん悩んだけど、山椒がより引き立ちそうなペペロンチーノにしたで。
一口食べた瞬間、山椒のフレッシュさとピリッとした風味がしっかりとペペロンチーノにマッチしていたことに感動しました。これは他の店ではなかなか味わえない絶品です。さらに画像左手のミルには2種類の山椒が入っており、自分の好みで「追い山椒」をすることも可能です。山椒好きにはたまりませんが、入れすぎると舌がピリピリするので細かく調整してください。
ペペロンチーノを堪能した後は、山椒とデザートの組み合わせが気になったので「レアチーズケーキ」を注文しました。レアチーズのさっぱりとした風味と特製ソースの甘味が山椒と合わさることで絶妙に際立ち、とても美味しくいただけました。山椒とデザートという今までにない組み合わせも体感でき、とても有意義なカフェだと感じました。
ここまで山椒がメインのお店って、なかなかないんじゃないかな?
雰囲気も良かったので、ぜひ寄ってみてね!
田舎カフェかんじゃ
住所 | 和歌山県有田郡有田川町宮川129 |
営業時間 | 11時~18時 |
開業日 | 土曜・日曜のみ(祝日の場合は営業) |
備考 | 駐車場あり、オンラインショップあり |
公式サイト | かんじゃ山椒園 (sansyou-en.com) |
まとめ
いかがでしたか?この記事では和歌山の美味しい食材「ぶどう山椒」の魅力について詳しく探求しました。広く知られていないかもしれませんが、和歌山県は日本で生産される山椒の70%を収穫する山椒のメッカであり、特に有田川町の「ぶどう山椒」はその独自の特性と味わいで、国内外から注目を集めています。
この素晴らしい食材を扱う「田舎カフェかんじゃ」の紹介もしました。筆者自身が訪れ、実際に味わったその独特の風味と、ほんのりとした刺激感は言葉では語りきれない魅力があります。
この記事を通して、「和歌山=梅・みかん」という固定観念を一新し、新たな食の発見をするきっかけになれば幸いです。これを機に、あなたも「ぶどう山椒」や「山椒料理」に興味を持ってみてはいかがでしょうか。味わったことのない驚きの風味が、きっとあなたを待っています。